村人の皆さん、おはようございます。読谷村診療所からのお知らせです。
インフルエンザのピークは過ぎたようですが、寒い時期ということもあり、インフルエンザを含め、風邪や腸炎の患者さんが多数受診されています。
診察にお時間がかかってしまい大変申し訳ございません。複数の医師で対応しておりますので、ご了承のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
今日のテーマは睡眠です。感染症の予防にも、睡眠はとても重要です。
しっかりと睡眠をとって、病気を予防していきましょう。
「病気を防ぐために、良い睡眠をとろう」
睡眠は、健康を守るためにとても大切です。特に高齢になると免疫力が下がり、病気にかかりやすくなります。
よく眠ることで体の回復力が高まり、風邪やインフルエンザを防ぐことができます。
さらに、糖尿病や高血圧、認知症などの生活習慣病を予防するためにも、睡眠の質を上げることが重要です。
今日は、睡眠と健康の関係についてお話しします。
1. 睡眠と免疫力の関係
眠っている間に、体は修復され、免疫力が高まります。特に「ナチュラルキラー細胞」という免疫細胞は、体内のウイルスやがん細胞を攻撃する役割を持っています。
この細胞は、睡眠不足になると働きが弱まり、感染症やがんのリスクが高まります。
また、睡眠時間が短いと、体の炎症を引き起こす物質が増えてしまい、動脈硬化や糖尿病の原因にもなります。
研究では、7時間以上の睡眠をとる人は、風邪やインフルエンザにかかる確率が低いことが分かっています。
また、夜更かしが続くと血圧が上がりやすくなり、高血圧や心臓病のリスクも増えます。
健康を守るためには、毎日しっかり眠ることが大切です。
2. 睡眠の質を高める食事
睡眠の質を上げるためには、食事も重要です。
特に、次の栄養素をしっかりとることがポイントです。
トリプトファン(大豆、バナナ、乳製品)
→ 睡眠ホルモン「メラトニン」の材料になり、自然な眠気を促します。
マグネシウム(ナッツ、海藻、ほうれん草)
→ 神経を落ち着かせ、ぐっすり眠る助けになります。
ビタミンB群(玄米、卵、レバー)
→ 自律神経を整え、睡眠リズムを安定させます。
また、コレステロールも適度に摂ることが大切です。コレステロールは、ホルモンの材料として使われ、不足すると自律神経が乱れやすくなります。
自律神経が乱れると、寝つきが悪くなり、睡眠の質が低下します。
特に、魚やナッツ、オリーブオイルなどの良質な脂を取り入れることで、ホルモンバランスを整え、深い眠りにつながります。
3. よく眠るための生活習慣
睡眠の質を向上させるためには、日々の生活習慣を見直すことが大切です。
毎日同じ時間に寝て起きる
→ 体内時計が整い、寝つきが良くなります。
寝る前にスマホやテレビを見ない
→ スマホやテレビのブルーライトは、眠気を妨げるホルモンの分泌を抑えてしまいます。寝る1時間前には、スマホの使用を控えましょう。
適度な運動をする
→ 日中にウォーキングやストレッチを行うと、寝つきが良くなります。ただし、寝る直前の激しい運動は逆効果です。
寝室の環境を整える
→ 部屋を暗くして静かな環境を作ることで、より深い眠りにつながります。また、寝具も自分に合ったものを選ぶことが大切です。
4. 睡眠不足がもたらす健康リスク
睡眠不足は、単なる疲れだけでなく、さまざまな健康リスクを引き起こします。
高血圧や心臓病のリスクが上がる
→ 睡眠が足りないと、血圧が上昇しやすくなります。動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳梗塞の原因になることもあります。
糖尿病のリスクが増える
→ 睡眠不足は、血糖値をコントロールするホルモンの働きを悪くします。その結果、糖尿病になりやすくなります。
認知症のリスクが高まる
→ 眠っている間に、脳の老廃物が排出されます。睡眠不足が続くと、脳の老廃物が溜まり、認知症の原因になることがあります。
☆まとめ☆
睡眠は、病気を防ぎ、健康を維持するために欠かせません。
7時間以上の睡眠を確保し、免疫力を高めることが大切です。
特に、トリプトファンやマグネシウム、ビタミンB群などの栄養素を意識的に摂ることで、眠りの質が向上します。
また、コレステロールを適度に摂取することも、ホルモンバランスを整えるために重要です。
さらに、毎日同じ時間に寝て起きることや、寝る前のスマホを控えることも、良い睡眠のために効果的です。
寝室の環境を整え、適度に体を動かすことで、深い眠りを得ることができます。
しっかり眠ることで、免疫力を高め、病気を予防しましょう。
健康な毎日を送るために、今日から睡眠習慣を見直してみてください!
多鹿昌幸