しばらく沖縄中の医療現場が逼迫しているという
ニュースが世間を騒がせていました。
また1, 2年前のような事態になるのではないかと
ハラハラなさった方も多かったかも知れません。
しかし、すでにピークを越えたようで、
徐々に医療現場も落ち着きを取り戻しています。
そもそも、今回の医療逼迫はすべてがコロナ感染が
原因だったわけではありません。
いわゆる「夏風邪」と呼ばれるものは毎年流行するものですし、
今回はそれに加えてインフルエンザやコロナの流行が重なったために、
市民の皆さんも、医療現場もあたふたしてしまったという面もありそうです。
さて、法律上は「5類」になったコロナですが、
私たちの健康を考えた時、2類だろうが5類だろうが関係ありません。
この夏「あれ、コロナかな？」と思った時に、
どう対処したらいいか一緒に確認してみましょう。
まず、基本的な考え方として「コロナかな？ 怖い！不安！」と、
いたずらに不安に思う必要はありません。
今流行しているコロナは非常に感染力が強いことは間違いありませんが、
かかった時の症状や重症化する程度でいうと「ほぼ夏風邪」です。
コロナだからといって不安になる要素はまったくないので安心してください。
今、もっとも多いのは「咳と喉の痛み」と「発熱」です。
喉の痛みでいえば、従来の夏風邪よりも「痛い」と感じるかも知れませんが、
これが悪化し、重症化する可能性は高くありません。
お腹を下す人もいますが、これも夏風邪の症状としては
それほど珍しいものではありません。
もちろん本人は苦しいわけですが、
症状が治まるまで安静にしておくしかありません。
発熱に関していえば、水分を十分にとっておくことと、
こまめに着替えて身体を清潔に保つこと、
39度を超える熱が続くようなら解熱剤（頓服薬）を飲んで
寝ておくようにします。
基本的にコロナの専用薬を服用する必要はありません。
病院でも高齢者など
「本当に必要と医者が判断した場合」にしか処方しません。
市販の風邪薬で症状にあったものを服用すれば問題ありません。
そういう意味でも「コロナか不安だから病院に行く」と考えず、
「とりあえず、よほど重症でなければ、家で安静にしておく」だけで問題ありません。
「家族に移さないか？」ということも気になるところでしょうか。
インフルエンザであれば、「飛沫」つまり唾などで感染しますので、
本人がマスクをしておくことは有効です。
しかし、コロナは「空気」で感染しますので、
あまりマスクは効果的とはいえません。
新型コロナで騒がれる前であれば、
インフルエンザにはマスクで対処していましたが、
風邪を引いたときはクシャミと咳が出るときだけマスクをしていたと思います。
コロナも基本的に同じ考え方で問題ありません。
過度に「マスクが必要！」と考える必要はありません。
（記憶に新しいと思いますが、マスクをしていても第6波、第7波が来ましたよね？）
あとは、共用部分のドアノブなどはこまめにアルコール殺菌するとか、
帰宅したらうがいをするとか、石鹸で丁寧に手指を洗うとか、
「広げない」ような対処法を心がけてみてください。
そして何より、いつもお伝えしていることですが
「免疫力を高めておくことこそ最高の感染対策」です。
過度に恐れず、適度な睡眠と運動、そして食事を大事にして、
日々、笑顔で過ごしていきましょう。
多鹿昌幸
