6月後半になってからも、診療所には連日40名から50名近い
発熱症状の患者さんが受診されています。
新型コロナウイルス感染の広がりが原因です。
子どもから高齢者までどこのクリニック、病院でも発熱の患者さんが多くなってます。
いつも受診されているかかりつけ患者さん、
具合が悪く発熱で来院されている患者さんには長時間お待たせしてしまっておりますが、
できるだけ多くの患者さんに対応しているため、ご協力をお願いしているところです。
さきほど、発熱の患者さんが多いとおつたえしましたが、
過度に恐れて生活を萎縮させる必要はありません。
今のコロナ重症化率・死亡率はインフルエンザよりも低くなっており、
若い人はもちろん、高齢であっても元気な方であれば、ほとんど重症化しません。
ですので、普通の生活を続けながら、飲食の前や外出から帰宅した時の
手洗い・うがいなどを淡々とおこなっていきましょう。
また、万が一発熱したときに、自宅で療養するための準備をしておくことが大切です。
そして、これまでも繰り返し、お伝えしてきていますが、
一番大切なことは自分の「免疫力」を高める生活を採用することです。
最終的に頼るべきは自分自身の免疫力だということを忘れないようにしたいものです。
さて、今週もみなさんの健康に役に立つ情報をお伝えしていきたいと思います!
先ほど発熱患者さんが多いとお伝えしましたが、
コロナ前から「夏風邪」といって、暑い季節でも風邪の患者さんはいらっしゃいました。
夏の高温・多湿環境で広がりやすいウイルスが存在するからです。
そして風邪には効く薬がないので、予防が大切です。
そのためには「自己免疫力」の維持が重要です。
まず、食事による栄養バランスが重要です。
ビタミン、ミネラルが豊富な新鮮な野菜や果物、高タンパク質の食事を取ることで、
身体はウイルスへの抵抗力を保ちます。
また、ウオーキングなどの適度な運動も心肺機能を強化して、免疫力を高めてくれます。
その際は、脱水や熱中症にならないように水分と塩分をしっかりと補給しましょう。
また、適度な休憩をとること、しっかり眠ることも不可欠です。
万が一風邪をひいてしまった時は、どうすればいいでしょうか?
最も重要なのは仕事や学校を休んで自宅でゆっくり休む事です。
38度を超える高熱があるときは、解熱剤の使用を考えてもいいでしょう。
アセトアミノフェンなどの解熱鎮痛剤を自宅で用意しておくと安心です。
ただし、解熱剤も必ず使用しないといけないものではありません。
汗をかく場合は自然と解熱するのを待ちましょう。
その時は、水分をしっかり補給し、身体が冷えないようにこまめに着替えをしてください。
また風邪薬についても誤解があります。
風邪薬は風邪そのものを治すものではなく、風邪の症状を緩和するだけです。
風邪薬に頼りすぎると、本来自身で抵抗すべきウイルスに対して、
身体がなまってしまう可能性があります。
咳や鼻水を止めたり、熱を下げすぎたりするのがこれにあたりますので注意が必要です。
検査についても、必ずしも必要ではありません。
検査でコロナなど何らかのウイルス感染がわかったとしても、
基本的には治療方針は大きく変わりません。
また、検査は100%陽性、陰性を判断できるものではありません。
医療機関が混雑している今、検査だけのために医療機関を受診するのは控えましょう。
どうしても、コロナ、インフルエンザについて検査したい場合は
薬局で販売されている抗原検査キットを活用するといいでしょう。
発熱したり、かぜ症状がでた時は自宅療養が基本ですが、あまりにも症状が強かったり、
4〜5日以上も症状が続く場合は必ず近くのかかりつけ医などに相談してください。
⭐︎それでは今日のまとめです⭐︎
1 夏風邪の予防は自身の日々の生活習慣によって守られます。
バランスの良い食事、適度な運動、適切な水分補給と休息は、
風邪予防における基本的なポイントです。
2 風邪薬は症状緩和薬であり、風邪を治す薬ではなく、必ずしも必要ではありません。
3 検査のみを希望される場合は薬局で販売されている検査キットを活用しましょう。
4 きつい症状があったり、長引く場合は必ずかかりつけ医療機関にご相談ください。