わたしたちは、読谷村都屋にある「読谷村診療所」を運営する一般社団法人です。

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☆夏の暑さと漢方薬☆

2024.08.29

相変わらず暑い日々が続きますね。

沖縄に限ったことではありませんが、2000年代に入ってからの夏の暑さは
我々中高年が知っている夏
とは別物と考えた方がいいでしょう。

言ってみれば、熱帯に引っ越したつもりで夏の暑さに対処する必要がある、
ということです。

これまでにも夏バテの対処法や予防法についてお伝えしてきましたが、
食事や運動で身体を変えていくということには、
どうしても限界があります。

「できることから、できるだけ積極的に採り入れる」ことは大切なのですが、
それでも、
これまでの生活習慣がありますからね。

そこで今回は常用しても身体に悪い影響がでにくいとされる漢方薬から、
夏の暑さを乗り切るのに効果的なものを4つご紹介しようと思います。

漢方薬の使用は個人の体質や症状に合わせる必要があるため、
漢方専門医や薬剤師に相談することが最も安全で効果的です。

以下の説明は、一般的に夏場に用いられることのある漢方薬の例ですが、
必ず専門家に相談して自分自身に合ったものを選ぶようにしましょう。

ちなみに、基本的には「湯(とう)」という名前の漢方は、名前の通り熱いお湯に溶かして飲み、
「散」という名前のものは、
粉のまま飲むものです。

□清暑益気湯(せいしょえっきとう)
夏の暑さで内部の熱がこもりやすい時期に用いられることがある。体の内部の熱を取り除き、爽快感をもたらすことが期待されます。
主な成分: 人参、麦門冬、五味子など

□人参湯(にんじんとう)
体力の弱った人に用いられることが多い漢方薬で、全身のエネルギーを高める効果があるとされます。
主な成分: 人参、甘草、白朮など

□柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
体調不良や風邪の初期症状に効果があるとされており、夏風邪・コロナなどの体調不良に効果があるものと考えられます。
主な成分: 柴胡、桂枝、白朮、甘草など

普段、あまり耳にすることのない名前が多いかも知れません。
これらをどのように服用するのがお勧めかと言いますと、
「予防」
として(サプリメントのように)日常的に服用するといいものと、具合が悪いと感じたときに服用するといいものがあります。

①日頃から予防として飲んでいた方がよいもの
人参湯(にんじんとう): 体力の弱った人に用いられることが多く、全身のエネルギーを高める効果から、日頃からの体力増強として飲むことが推奨されることがあります。

②体調の悪化を感じたときに飲んだ方がよいもの:
柴胡桂枝湯(さいこけいしつとう): 風邪の初期症状や感染症の予防効果があるため、体調が悪くなり始めた際に対処療法として用いられることがあります。

清暑益気湯: 暑さによって体内の熱がこもりやすい時に用いられることがあるため、夏の暑さで体調が悪くなった際に飲むことで効果が期待されることがあります。

いかがでしょうか?

健康のためにサプリメントを飲んでいる人も多いと思いますが、サプリメントは配合された成分の量や、
製造方法などによって粗悪品があったり、効きの悪いものがあったりするものです。

信頼できるお店や病院で購入するのが大原則です。

もし、今飲んでいるサプリメントがあまり効いていないと感じているようでしたら、
一度、病院で身体の状態と期待する効果をお話して、
もっと効果の出やすい漢方薬がないか確認してみてもいいかも知れませんね。

もちろん、当院でも漢方薬を取り扱っていますので、気軽に相談してみてください。


多鹿昌幸

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