大きな台風が過ぎ去り、まだ後片付けをされている方も
すくなからずいらしゃると思います。
数年ぶりの大きな台風でしたが、沖縄に住んでいる以上同規模の台風は
今後もやってくると思っておいた方が良いでしょう。
今回は台風で停電が数日間続いた時の過ごし方について、
体調管理、食事の管理の観点から役に立つ情報をお伝えしたいと思います。
1 体調管理
高温多湿の環境では、熱中症のリスクが高まります。
扇風機やエアコンが使えない場合、暴風を避け、
風通しが良くできそうならば窓を少し開けてみましょう。
風が入って来る事で、室温を下げることができるかもしれません。
また、軽い衣類を着用し、こまめに汗を拭き取るなどして体温調整を行いましょう。
次に大切なのは十分な水分補給です。
常に水分補給を心がけ、脱水を予防しましょう。
水道が使えない場合も想定し、事前にペットボトルの水などを備蓄しておくことが重要です。
2 食事管理
対策: 電気が使えない場合、冷蔵庫の食材が腐る可能性があるため、
缶詰やレトルト食品などの保存食を用意しておくことが重要です。
また、ガスコンロ・カセットコンロなど非電化の調理器具を使用し、
加熱した調理を行うことも重要です。
その際は、食材の取り扱いには特に注意を払い、
手洗いなどの基本的な衛生管理を徹底することが重要です。
そうすることで、食中毒などのリスクを最小限に抑えることができます。
台風明けの当院外来では、胃腸の調子を壊した方が複数来院されていました。
おそらく、停電の影響で食中毒になった方がいらっしゃったと思います。
そして、心の健康の配慮も大切です。
長期間の停電はストレスを感じることが多いため、
日中の明るい間に、本を読む、手紙を書く、瞑想をするなど、
リラックスできる時間を作ることが重要です。
精神的な健康も体調管理に大きく影響するため、
少しでも快適に過ごすことができるでしょう。
台風の接近が予報された際は、早めの準備と計画を立てることが重要です。
患者さんの中にはお湯がでないため、水シャワーや水風呂を利用し、
その後風邪を引いてしまった方もいらっしゃいました。
暑くて汗が多い環境だとどうしても、身体を洗いたくなります。
その際は次の3つの点に注意してください。
①水温の調整: 水温が低すぎると、体温が急激に下がりすぎることがあり、これによって体調を崩す可能性もあるため、冷たすぎない水温を選ぶことが重要です。停電してると自分では管理できないので、冷たいと感じる場合は無理せず電力復旧を待つか、暴風後で違う場所での温水シャワーを検討しましょう。
②体調の確認: 水シャワー・水風呂に入る前に体調をよく確認し、体調がすぐれない場合は避けるようにしましょう。
③水分補給: 入浴後は、体温調整による発汗も考慮し、適切な水分補給を忘れずに行うことが重要です。
以上、今年のこれからの台風にも備えつつ、体調を管理していきましょう。
多鹿昌幸